「エコビルド展」シンポジウム(長文)

小池一三さん(OMソーラー協会前理事長)のブログ、小池一三の週一回に先日のエコビルド展のシンポジウムが取り上げられています。
少々、辛口批評ですが高樹沙耶さん以外の三者を知る、あのお立場から見れば当然の事を述べられているような気がします。
全く不愉快にもなりませんし、氏の解析は的を得ている部分も多いと思っています。

振り返れば、、、、1999年にOMソーラー協会に入会しました。
当時はOMソーラーシステムの良さなど知る由も無かったのですが、単純に雑誌やOMの広告写真に見られたような魅力的な家を自分自身で
手掛け、設計施工していく術を身に付けたいとの思いからでした。
そして、中には期待を裏切らない設計施工術を学ぶ場が開かれており、多くの魅力あるヒント、仕掛けが用意されていました。
OMソーラー協会はOMを売ろうとか広めようと言うことよりもまず家づくりなんだと言う、姿勢だったのです。
最初の経営者会議で浜松の工務店、番匠の設計施工の住宅を見学した時に技術力だけで無く、材の使い方、見せ方も含めた設計力に
感嘆し、将来あれが自分に出来るのだろうかと複雑な思いで帰路につきました。

その当時のOMソーラー協会を率いていたのが小池一三さんでした。
確かに当時の戦略は良い意味で先を行き過ぎているという声もあり、ついていくのも精一杯でしたがフォルクスAの開発、
工務店VC組織として初めての総合保証を組み込みました。
また国民的な取り組みとして日本の森林資源を生かそうと始まった「緑の列島ネットワーク」近山運動は山、工務店、ユーザーを通じて、
OMソーラーシステムなどを超えた日本の荒廃した林業+工務店に一石を投じた運動でした。
全てが繋がらなかったものの、今でもこの運動の結果は各地で根付いています。
それ以外にも数々の戦略、戦略を通じで町の工務店が導かれ、浮かびあがる事をした功績は、大きいと思います。
それこそ自分がそれにのり、工務店として自己の確立に努力し、プロモーションの大切さなどを学んで実践してきました。
現在では小池さんは町の工務店ネットへの支援や大著住まいを予防医学する本でも高い評価を得ています。
今でも小池一三さん、OMソーラー協会には本当に感謝しています。

さて小池さんのブログですが
「東京町家」と言う立場での三者と高樹さんの語った「迫ワールド」と「沖縄の家づくり」
この3つ結びつけ方には確かに難しい面もあり、そう言われても仕方が無かったとも思います。
特につくり手代表として壇上にいた私の存在は最後に工務店としての自分の思いを進行に関係なく、ぶつけただけです。
つくり手と住まい手との両者の関係は全く持って示す事は出来なかったのです。
これは議事進行の問題という事だけで無く>「公の場」でやる前に、内側での論議をしっかりやっておいて
それこそ、その通りだったのです。
でも失敗だったなんて思っていませんし、むしろ良いチャンスを頂き、実は楽しかったのです。

>こういうテーマをタレントさんに語らせるのは酷に感じられ、さらにはまた、このタレントさんを雑誌の編集長に祭り上げているムリも感じられて、
そういうモロモロまでが透けて見えて、聞いていてツライものを感じました。

確かに会場には色々な方の参加がありましたが、実はこれはユーザー向けでありました。
(はからずも業界関係が多くなってしまいましたが)
ユーザー向けのこんな場では正直、多少の透けた部分や軽い部分があっても良い様な気もするのです。
確かに彼女はエコロジー的な意味合いでも今は注目されていますが住まい手として彼女の一面を面白、おかしく見せる事もあの場では
普通に良かったのでは無いかと単純に考えます。
例え、そこで透けて見えていたとしても本当に大事なのは知ってもらった後の本番の家づくりです。
その部分さえしっかりしていれば、問題無いと思っていますし、、、、そこには自信もあります。
伝達する手段の評価、優劣はプロとお客様では判断の基準が違うと思います。

家づくりでお客様に接して感じる事は、あまり高尚な部分を追及し、理想論を展開し過ぎるとついて来れなくなる事です。
現実は予算、時間、好みなどについての多くの問題がその前にあります。
また職人達の技量も追い付かず、それこそ自分自身のぼろも出てしまいます。
小池さんの大著「すまいを予防医学する本」は私のデスクの左脇にあり、時間がある時にはよく読んでいます。
あまり言うと安ぽっくなるのですが医学、健康、住まいの結びつけ方は小池マジックであり、それに慣れているはずの私にも
OMソーラー入会当時の新鮮な思いが蘇ってくる内容です。
但しこの本も工務店がどう利用するかはそれぞれの実力によっても別れ、その工務店自身の家づくりにも本当に繋がっているかが
問われると思います。

昨日地域マスター工務店会議がありweb優秀賞を頂きました。
良い評価が頂けたのも私自信が製作に直に携わり更新して自分の言葉で語り、聞きかじった事で無く、実践していることを普通に
伝えていることではないでしょうか。
しかし中にはホームページで身の丈以上に自分を飾り、虚像を見せてる会社も沢山あります。
どんな良いものでも方法でも使う側の姿勢や考え方で評価はかわります。
それこそ最適化、バランスを見据えて、自分なりの塩梅を探り、それを伝えたいと思います。
またこんな機会(シンポジウム)があったら、今度も自然体で語りたいと思います。


最後に知人から頂いた評価です。
内容としてはわかりやすかったですし、設計の方や工務店さんが真摯に家づくりに関わっていること、またかなりレベルの高い技術やノウハウで家をつくっていることが伝わりました。
トークセッションとなるといささかパネラーに話が振られる機会が少ないと感じました。有名女優と地元でがんばっている工務店さんが同じ土俵で意見をぶつける・・・そんなところが斬新な企画だと思っていたので、その部分では残念でした。
もっと高樹さんと田中さんのやり取りが聞きたかったです。

最後まで読んで頂けた方は感想を頂ければ幸いです。
by tanaka-kinoie | 2007-11-28 09:37 | 見学会、住まい教室、他 | Trackback | Comments(17)
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Commented by sosakujo at 2007-11-29 23:02
こういう見方もあることを知ってほしい、と思って自分のブログに書きました。失礼なことを書き連ねたこと、反省しております。
ただ、このところ仲間内の褒めあいというか、慰め合いというか、批評精神を欠いた関係が多いように感じています。正鵠を得た批評は、そう簡単なことではありませんが、問題の本質に肉薄しようという根性を失ってはならないと思っています。
町家といいますが、町家は一軒で成り立つものではありません。町並みが形成されての町家です。その町家は、町の大工がつくり、良きルールが定着して、結果において町並み景観が形成されたのです。
各地で「ローカルの解体」が進行しています。ぼくらは後世に伝えられる町並みをつくれるのでしょうか。自身に問い合いましょう。
Commented by 塩地博文 at 2007-11-30 01:24 x
田中さんらしいエントリー記事でした。
批判や批評もないイベントなら、やる価値はありませんし、ご評価を頂いたことは、このトークセッションの意味を再確認できたことでもあります。田中さんの発信が各方面に届いたことの意義は大きいと思われます。
ただ、高樹さんがタレントであり、家つくりの本質から遠い存在との批評は、全く納得できませんでした。住宅は居住者が主役です。仮に、建築に無知な施主がいたら、住んではいけないのですか?家つくりの本質って何ですか?これらの意見の立脚点は、作り手目線ですね。
地球上のすべての人たちが「住まい」を必要としています。いえ、草も木も、動物も「住まい」が必要です。「住まい手」が発信する声に、耳を貸さぬ姿勢こそが、町並みを、そして環境を破壊してきたのでないでしょうか。
Commented by sosakujo at 2007-11-30 08:48
塩地さんのご意見は否定しません。そういうことだろうと思います。
ただ編集という仕事に携わっている一人としては、編集長と称せられている以上、批評の対象になるのは致し方ないことだと思っています。フツウの素人ではないのです。フツウの素人が編集してもいいではないか、とも思います。しかし、この起用はタレント性を意識してのものであり、それをフツウの素人が発言して悪いのか、というすり替えはずるいと思います。
環境タレントというポジションを得たい人と、それを普及のバネにと考えられたプロデュースが合致しての話であって、田中さんがいわれるように、それはそれでアリか、目くじら立てないで、といわれれば大人げなかったかと思いますが、こういう話のすり替えを言われると、ぼくの鎌首がまたもたげてしまいました。
わたしの知り合いの広告ディレクターに、一切タレントを起用しない人がいます。モノを突き詰めることで、消費者とコミニュケーションをはかるのが王道と考えてのことでした。ハウスメーカーではないし、ステキなことをやっているのだから、もっと真正面からなされていいのでは、というのがぼくの意見です。
Commented by 塩地博文 at 2007-11-30 09:24 x
sosakujoって、小池氏ご自身ですか?私は田中さんのブログにコメントしただけです。田中さんのブログの中の、それもコメント欄で塩地宛の反論をするとは、編集に携わっている方の常識って、一般人から遠いようです。貴殿のブログにて、この議論に参加しますので、これにて失礼します。
Commented by こばやしなおこ at 2007-11-30 09:51 x
ひとりでも多くのお施主さんに田中さんのように真摯に家づくりに取り組んでいる人にめぐり合ってほしいし、この素晴らしい思いを知って欲しいですね。私にもそのお手伝いが少しでもできれば嬉しいです。これからも仲良く楽しくがんばっていきましょう!田中さんにぜひオピニオンリーダーになってほしいです。

<中にはホームページで身の丈以上に自分を飾り、虚像を見せてる会社も沢山あります。>確かにそうですね。これは私も最近感じることが度々あります。施主は虚像や夢を見たいわけではありません。リスクやマイナスの面も知りたいし、工務店さんと一緒になって相談しながら解決していきたい。それで納得して進めていけば、たとえ最初のプラント違っても、希望と違ったとしても決してクレームや不満には思わないと思います
Commented by tanaka-kinoie at 2007-11-30 10:21
皆様 ごもっともな意見ですのでもう少しこのまま表に出しておきます。
Commented by tokyomachiya at 2007-11-30 13:21
ビッグなオファーがあり、その対応に追われていたら、大変なことになっていますね。
この手の論議は、ネットには不向きなように感じますし、ましてやコメントではバニシングポイントを見つけることは出来ませんね。
Commented by tokyomachiya at 2007-11-30 18:36
小池さんのブログ内容に関して、私の気持ちを素直に書きます。
私達は小池さんと一緒に地域工務店のスタンスを高めるために、OMソーラー協会と言う組織で運動してきました。OMの特許切れを機に、小池さんや迫さん池田さん小澤さんらはOMを離れて独自の道を歩み始めました。しかし考えていることは小池さんを除けば(ものづくりをしていないのだからしょうがありません)全くぶれておらず、今でも良い仲間です。
今回、わざわざ私たちのシンポジウムに浜松から駆けつけていただき、素直に感謝しています。更に、なかなか言いにくい指摘をしていただき、とても参考になりました。小池さんが私たちのことを本当に気遣ってくれている事が良くわかりました。私の未熟で上手く話を引き出し繋げなかった事は、とても勉強になりました。こういう人に見守られ育てられ、東京町家はますます世の中のためになるよう磨き込まれていくのだと実感しています。田中さん、がんばって行きましょう。
Commented by pagezeni at 2007-12-01 14:06
シンポジウムには参加できなかったので、今後期待していることを述べてみます。
(その1) 作り手、描き手、住み手のそれぞれへの徹底したインタヴュー。
(その2) 三者のいくつかの組み合わせによる対談、討論。
(その3) それらをまとめてオンラインで公開。
聞き手、裁き手、まとめ役として優秀な編集者が必要になりそうですけど、利害関係のない第三者を介することで見えてくるものもあると思います。
Commented at 2007-12-01 19:01
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by tokyomachiya at 2007-12-02 12:13
pagezeniさん、素敵なご提案ですね。
『東京町家』の意味を掘り下げるためにも、どこかの雑誌社が「住まい手」「描き手」「つくり手」の三者を集めて対論記事を客観的にまとめてくれるといいですね。この関係が信頼で繋がれるのではなく、お金の流れで繋がれてしまった所に多くの家づくりの病原があるように感じられます。
住まいに関わる三社の関係を一度整理する時期に来ていると感じます。
このテーマは、OMソーラーとか東京町家とかを越えたもう少し広い世界、例えば「あたり前の家ネット」などで繰り広げられる事も面白いと思います。
Commented at 2007-12-02 17:00
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by tanaka-kinoie at 2007-12-02 17:06
皆さん おおむね私の言いたかった事を理解下さったようです。
それぞれの立場での意見、本当にありがとうございます。
こう考えるとプロ、ユーザーも含めてそれぞれの主張が決してまとまるもので無いことが良くわかります。
ただ家づくりに自分流をやっと貫けるようになった今、どういう形であれ情報発信をしていく必要があると思います。
誰にでもあてはまる家づくりなんてないのだから、プロモーションも色々ありで・・・時には人の助けも借り、私を理解して頂けているのなら人が用意したステージにのっても、また自社内での自分流の勉強会なども必要だと思います。
それにしても小池さんのブログに取り上げて頂いた事は感謝しております。
Commented at 2007-12-02 17:06
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2007-12-03 09:47
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by satoshi_irei at 2008-01-10 21:01
この記事を、年があけて、はじめて眼にしました(笑)。
盛り上がっていたのですね。

東京アーバンライフの時もそうなのですが
与えられたステージに応じた話をしなければならないと思う反面、
パネラーは自分たちの「ものつくりの哲学」をきちんと語ればそれでいいのではないか?、、、
噛み合なくても、それは伝わるようにも思います。

短いシンポジウムで入念jに打合わせをしたら、それこそ、見透かされて
こちらもつまらないと思います、、、しかし、時間が短かったですね。

沙耶さんもマスコミでたたかれていますが、
へこたれる人ではありませんから、襟を正すべきところは正して、
新たに行動するでしょう(とっくにしてますね?)。

反省する点としては
司会の迎川さんがもっと、司会に徹すれば良かったかもしれませんね(笑)。
パネラーも兼ねたような感じになってしまいましたから(笑)、、、。

若い時は先輩方にいじめられ、
それなりに実績ができると、遠慮なく苦言を浴びせられる(笑)、、、
かまってもらえる幸せを噛み締めて次に進みましょう。

田中さん、
今年は「東京町家」という活動?を考え直す年となるでしょう。
よろしくお願いします。
Commented by tanaka-kinoie at 2008-01-13 16:39
伊礼さん
コメント返し 遅れました。
そうでしたか~ この記事をアップした時に伊礼さんからのコメント無いな~って思っていました。(笑)
>かまってもらえる幸せを噛み締めて次に進みましょう。
さすが、良いこと言いますね。
そう、色々な方にかまって頂き、感謝なのです。(笑)
良い評価も悪い評価もありですし。
「東京町家」どう進めば良いかは何とも言えませんが、私も同感です。

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