カテゴリ:建築、仕事( 754 )

田中工務店の材料使い

工務店の家づくりはものづくりであるべき!!!
いつも言っている事ですが、そのものづくりの為の材料は主に木材です。

そんな木材(良材)の仕入れと使い方も工務店ごとの特徴であり、初めてお会いする方にはアピールのポイントとしています。
良材を仕入れるチャンスがあれば出掛けますし、うちがそんな工務店と知って様々な材木業者から声が掛かります。
正直、木の事がわかるずにぼられてしまった材料もありますが現在は良材を比較的安価で仕入れられていると思います。
プランが決まり、お客様との打ち合わせによって探すこともありますが誰の為でも無く、あても無く木材を仕入れて
それをお客様にお奨めしてお使いいただく事が多いです。
それが弊社の進め方です。現在進められている『中野坂上の家』の現場で使う材料を先日弊社の加工場にて加工をしていました。

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茶室の入口の敷居として用意した
脂松の長尺材は銘木と呼ばれる価値の
あるものです。
隣接するリビングの床材がラオス松なので
材料を合わせてみました。
 
 













※脂松(肥松)
脂松と言う種類の松はありません。
一般的には高樹齢の赤松や黒松の脂気の
強い赤味の部分。
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 力強い柾目
 鉋切れは良いようですが鉋台に
 脂がつくので拭き取りながらの
 作業になると聞きます。

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触ると脂っ気が強いのが
すぐにわかります。

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こちらも赤松見切り材として使う框で赤身材です。
脂松ほどでは無いにしても十分に美しい木目の
出た良材です。
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松材の板目は力強いです。
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 こちらは玄関框に使う
 ミズメ桜です。

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 赤身と白太がはっきりして
 います。
 かなりの硬さと重さがあります。
 こちらも貴重な材料です。






by tanaka-kinoie | 2017-06-24 19:20 | 建築、仕事 | Trackback | Comments(0)

三澤康彦さんのこと

建築家の三澤康彦さんが5月に急逝されて先日、千里にてのお別れ会に参列してきました。
独自の民家型構法を確立され国産材の材料使いにも長けており、国内のどこにどんな材料があるかを知り尽くしていた方でした。
バタ臭くなりがちな木視率 (室内表面に現れている木の割合) の高い建物をモダンに魅せる手法は中々真似が出来ませんでした。
材種の選択、寸法のバランス、インテリアのセレクトの良さだったと思います。

今でこそ誰もが性能を謳っていますがデザイン重視、性能は二の次の設計が蔓延っていた時代にあって耐震、温熱、防火においても重視をされた設計をされていました。

思えば初めてお会いした時から10年前後になると思います。
とある会で産地の視察旅行のでMOK大阪の『行列が出来る工務店』として講演依頼を受けて6年前にお話をさせて頂きました。(行列は殆どありませんが・・・・笑)
その講演がきっかけとなり現在の関西方面とのおおきな繋がり、人脈が出来て仕事にいかせています。

康彦さん設計の建築工事を請負ようなご縁がありませんでしたが鳥取県のイベントにおいて西新宿のパークタワー1階ホールへの設営と室内の家具作りを依頼されました。
東日本大震災の311の3日後に予定をされていたこのイベント
東京の状況がわからずやる気満々だった康彦さんに東京は意気消沈して灯が消えたようだと伝え延期を要請したのは私でした。
そして7月末の再開も翌日の展示に追われる作業
早朝7時前からスタートしてビルが閉まる11時近くまで掛かった多くの仕事量でしたが無事に終えられた達成感で高揚してその日は眠る事が出来ませんでした。
現在は胡桃山荘として懇意にしている北沢建築の社屋の隣にあります。
胡桃山荘のオープン時のご招待へのお礼としてお送りした大谷芍薬園の芍薬をお気に召して頂き、ご自身で贈答用に使われていると知って嬉しく思っています。

最後にお会いしたのが3月の岐阜の銘木市でした。
市場では花梨と欅を狙っている私に田中さん、それ狙ってるなら僕は買わんでおこう・・・(笑)
木に関しては好のみがよく似とるからね~と
確かに金沢での銘木販売でも競い合ったことを思い出しました。


岐阜の夜の食事会でのこと
田中さんブログのようにモノづくりの姿勢をこれでもかと訴えている所、それがいいよ 自分も同じだと
言ってくださいました。
まさか康彦さんが見てくださっていたとは思いもしませんでしたが正直嬉しかった。
そしてその夜が最後になってしまいました。

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お別れ会は450名を超える多くの
方が参列されました。

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Ms出身の弟子でもある家具作家の
大橋朋晃さんの手による仏壇

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康彦さんがお好きだった言う
チェリーとブラックウォール
ナット材による上質な物でした。
 

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初めて訪問しました。
千里のMsの事務所

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康彦さんのデスク
仕事そのままで残っていた手書きの
トレペに矩計がありました。

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思いでの『鳥取みどりの力』
8角の棟木を10人ががりで
あげています。

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ここが一番の山場でしたがこの時点で
進捗6割で多くの作業が残っていました。
この後の化粧垂木に吊りバルコニー
内部家具などが大変でした。


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展示ブースも手抜き無しでしっかりと
つくりました。
完成は11時近くパークタワービルのクローズ
20分前でした。

康彦さんの残したMs流設計術の基盤は奥様である
三澤文子さん、多くの弟子達が引き継いでくれると
思います。


ご冥福をお祈りします。





by tanaka-kinoie | 2017-06-19 11:10 | 建築、仕事 | Trackback | Comments(0)

『日暮里の家』 竣工画像

『日暮里の家』の竣工画像をホームページに掲載しました。

狭小地の木造3階建て
何とか車が入れる路地に面した15坪弱の敷地ですが都心では特に珍しい条件ではありません。
路地奥でやり易い工事とは言えませんでしたが東南の角地である分、恵まれていたと思います。
少し難度が高かったのは台形の敷地なりに平面計画を行ったことです。
斜め部分が余裕のあるアプローチとなり、小さなバルコニーもリビングにつくる事が出来ました。
屋根は寄棟の複雑な形になりましたがそれでもそんな架構には慣れっこですしプレカット工場も大工も構造事務所も力を合わせて実現出来ています。
板金屋さんの技術は高度ですので耐久性のある屋根となり雨漏れの心配は全くありません。
敷地形状によるプランニングから屋根が複雑になりますが雨漏れの心配の無い耐久性の高い屋根を形作りるのも工務店の技術だと思います。
ドローンを使って上空からの写真など撮れたらそこもアピール出来ると思うのですが・・・・・


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by tanaka-kinoie | 2017-06-13 17:49 | 建築、仕事 | Trackback | Comments(0)

天然木突板とは?


無垢材で全てが賄えれば良いのですが建具など大きな物では価格や大きさ、重さ、反りムクリなどの狂い、統一感の難しさなど様々な問題もあり使いきれない現状があります。

そこで使われるのが突板とか練り付けという言い方をされる昔からある天然木を薄くシート状にスライスして使う方法です。
たいていは0.5mm以下の厚み、厚くても1mm以下ですので無垢の1枚板と違い、1本の樹から綺麗な目の良材を数多く採ることが出来ます。
そのままでは薄くて使い勝手が悪いので通常はベニヤに圧着してパネル状にした突板ベニヤが主流です。
建具、家具、壁の仕上げなど幅広く使われています。
但し、突板のスライスの幅がせいぜい300mm程度まで
それらが数枚連続した板目のベニヤとなるので継手はわかり無垢の1枚板とは全く違った雰囲気です。
柾目の突板は連続してもつなぎ目は目立ちにくいです。
天然木ですので突板の取り扱い業者ごとに物は違ってきますので見本と違う物になる可能性もありますので注意が必要です。

針葉樹、広葉樹と樹種も多く板目、柾目、杢目など揃っていますので価格差はあれど、たいていの材は手に入ります。
とはいえ現代では上級の部類として捉えられ一般的物とは言えません。
無垢材で無くても上質な建具はたいてい突板ベニヤをフラッシュと言う手法でサンドイッチしてつくられたものです。

昨今の建具は印刷技術でつくられたシートが貼られたものが主流です。
プリントの技術は発達してプロでも遠目には天然木との区別が付き難いものも登場しています。

我々は建具、家具に天然木突板のベニヤを使って製作建具を自由に作っていますがこれは一部の工務店のみの仕様
印刷技術でプリントされたシート張りのベニヤを使うのが現在の主流です。

床材の世界では少々事情が違っています。
弊社は床材に天然木無垢材のフローリングを使っていますが
かたや、かつら剥きをした突板に近い物をベニヤに貼った合板フローリングが現在の主流です。


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最近弊社に納品された
3種類の上質な突板ベニヤ
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タモ柾
突板ベニヤ

3分艶ウレタン塗装
艶を7割程度消しています。
3割程度の艶具合です。
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ブラックウォールナット板目
突板ベニヤ
板目の突板の幅により3枚を連続して
繋いだものになっています。
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アメリカンチェリー板目
突板ベニヤ
こちらも3枚を繋いだものです。
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これらは江戸川区にある堀口切子様からの
ご注文でした。
盃選びをする飲食業の方がお店でどんな感じに
見えるかを判断する為の敷き板として使います。
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これはプリント技術による
P社の天然木風のプリント合板
パッと見は天然木とわかりませんが
そばに寄れば上質感は無いとわかります。

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天然木による独自の風合いを
印刷技術で再現した物とあります。

ようは精巧な偽物ですよとの
アピールです・・・(笑)

弊社では真っ白に仕上げるなどの
条件が無い限りは天然木以外は使用
しません。

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こちらの扉は楢板目フラッシュのドア
板目の幅が300mm前後で3枚連続して
いるのがわかると思います。



設計:いろは設計室

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家具の建具に使われた
タモ柾ベニヤフラッシュ扉
こちらも数枚のシードが連続していますが
継手はわかり難くなります。

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吊り引戸
タモ柾ベニヤフラッシュ扉

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左は家具の扉に使われた
米松ベニヤ柾の扉
タモと同様で柾目は連続性があります。






シナベニヤはロータリーといわれるカツラ剥きで
つくるので少し違う部類ですがこの天然木突板の
カテゴリーです。


by tanaka-kinoie | 2017-05-26 13:27 | 建築、仕事 | Trackback | Comments(0)

植栽の効能?

3月末に完成をしました『日暮里の家』
昨日、お客様からのメールでちょっとした不具合への対応依頼と快適に暮らしていることへの報告を頂きました。
そのメールに添えられていたのがこのアオダモの写真です。
様々な条件を加味して見つかった土地は都内で利便性が良い分だけに高額です。
建築費にシワ寄せがくるのはいつもの事なのですが一般的には建築本体にお金が優先してしまい、植栽などは後回しとなってしまいます。
とはいえ小さな土地でもなんとか植栽1本でもいれたいと気持ちはお客様も我々も同じでした。
そこで造園屋にも協力をお願いして金額を抑えながら、予算の捻出して植えたのがこのアオダモでした。

竣工時の葉も無い姿からここまでなったことの嬉しさも綴られていました。
いつでもこうなる訳ではありませんがお客様、造園屋、我々
3者共通の思いにより実現した小さな植栽ですが改めて大事な部分だと感じた次第です。
この1本のアオダモだけで周囲に与える印象も、建築も良くなりました。

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送ってい頂いた画像
現在のアオダモ
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ほぼ2カ月前の竣工時のアオダモ
葉っぱも無く
こんな感じでした。






by tanaka-kinoie | 2017-05-23 09:47 | 建築、仕事 | Trackback | Comments(0)

『三郷の家』10年目の定期点検

三郷の家の10年点検に伺いました。
25坪程度の床面積の比較的コンパクトな木造2階建てです。
集成材とプレセッター金物に断熱パネルを組み合わせた弊社では初めての工法でした。
工期とコストを抑えて性能をアップしたいとフォルクスハウスのシステム化、合理化を真似たいと910モジュールにて試みました。
リビング廻りを真壁にしてモイス張りとし伊礼さんデザインのペレットストーブ+カウンターアローファンを組み合わせて吹き抜け上の暖気を床下に送り、
その他玄関上の金属庇の天井板張りなど様々な試みをしています。

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ガルバリウム鋼板 瓦棒葺き
埃で若干滑りますが段勾配
であれば屋根も上がってみます。


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特に問題はありませんでした。


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せっかく屋根に上がったので天窓の
ガラス拭きをしました。
10年ぶりのガラス掃除です。

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1階LDから吹き抜け上を見上げる。
この天井に溜まった暖気を左上に見える
ガラリから吸い出してダクトで床下に
送る様にしています。
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伊礼さんデザインの信州型ペレットストーブ
これだけで家全体が温まるそうです。
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ご長女の誕生後
階段落下防止の為に後付で
もうけた扉
アクリル棒をかんぬきにして
幼児が開閉できないように
工夫しました。

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ステンレス金属庇の天井を
板張りにしたのはこの現場で
初めての試みでした。
木製ドアの竪羽目と同化して
無機質なガルバリウム外壁を
和らげます。


by tanaka-kinoie | 2017-05-18 12:54 | 建築、仕事 | Trackback | Comments(0)

KKB新年度会 2日目 中禅寺~日光

KKB新年度会 2日目
前日のCOMODO建築工房の家づくりに興奮冷めやらぬ車内でしたが宿泊先のホテルに向かういろは坂で
はその熱を冷ますように雪がちらついていました。
ホテルで早朝に目を覚まして散歩をすれば周辺はうっすらと雪化粧
外気温は0℃を下回り標高1269mは侮れません。
とはいえ凛とした空気の中で澄んだ青空と透き通った湖畔、雪の残る山々の景色が素晴らしかったです。

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 お世話になった湖畔のホテル













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 湖畔は雪がうっすらと




 









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 朝一番の素晴らしい景色


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 美味しい朝食でした
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 朝一番から中禅寺湖畔にある
 イタリア大使館別荘記念公園
 を訪問
 
 設計はアントニオレーモンドです。










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 北向きだからこそ
 安定した日照と美しい湖が望めます。












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 地元の大工の提案だという
 杉皮張りの外装
 自然に調和した外観であることは
 言うまでもありません。
 




















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 主従の為に設けられている副邸
 主邸よりはコンパクトで簡素とはいえ
 暖炉もありレーモンドらしさが出ています。










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 北に中禅寺湖を望む
 時間に左右されない安定した
 日照は景色も美しく見せていました。










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 縁側のようなスペース
 ここに座ると立てなくなります。
 お酒でも飲めたら最高でした。(笑)























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 リビングと奥には書斎コーナー
 天井は杉皮張りです。


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ダイニングスペース
 











 

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 書斎コーナーからダイニング
 を望む












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 別荘から湖畔に貫くデッキ













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 湖水は透き通っていました。












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 英国大使館別荘の上からの景色













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 時間の都合で素通りでしたが
 英国大使館別荘













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 庭もこだわったそうで東京から
 造園屋を呼んで周辺の自然に
 合わせた作庭をしたそうです。










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 中禅寺湖を後にして日光へ
 最初は金谷侍屋敷
 アメリカ人宣教師に宿として提供
 したことで金谷ホテルの創業の
 きっかけになったと言う原点たる
 建物です。








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 建物は増築されています。   
 右側は当初の屋敷
 敵の襲撃に備えて刀が振り回せない
 ように低い天井にスキップした個々の部屋
 迷路のような間取りでした。 
 左の増築部は階高が違います。
 外国人の宿泊も多くなって天井高さも
 考慮されて 階高が高くしたそうです。
 
 




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クラシックホテル
 日光金谷ホテル 
 1階ロビー周りの古さは悪くなかったの
 ですが少し手を入れても良いのではと感じ
 ました。
 この古さはうちの家族には受けないで
 しょうね・・・(笑)
 







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 ハウスキーピング中にドアが空いて
 いたのでこっそり覗いた写真
 エアコン、TVに違和感を感じるほどの
 クラシックな客室でした。























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 ロビー上部の吹抜け














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 客室のレバーハンドルは革巻き
 初めてみましたが定期的に交換
 されているでしょうね。


by tanaka-kinoie | 2017-04-26 20:26 | 建築、仕事 | Trackback | Comments(0)

KKB新年度会

工務店による工務店のための勉強会(KKB)が発足して早3年
勉強会も定期的に開かれ、会員間の活発な意見交換、SNS上でのQ&Aなど日増しに交流も深まっていますが初めての新年度会が栃木県で開かれました。
幹事は設計事務所を主宰、工務店でもあるCOMODO建築工房の代表も務める飯田亮氏が受けてくれました。

以前から彼の家づくりを見たいと思っていながらもタイミングが合わずでしたが、そんな彼の家づくりを見られこともあって
新年度会への参加してきました。

宇都宮集合の初日
飯田氏が手掛けたOB宅住宅をなんと1日で4軒も巡るプログラムにびっくり

設計力、技術力、材料使いが良かったのは言うまでも無く、真似が出来ないと思ったのは住まい手とのつながりと住まい手の暮らしっぷりです。
住まい方、暮らし方はもちろん、しつらえまでを提案すると言いながらもそこまでは中々踏み込めていません。
しかし、拝見した4軒のお宅はどこも洗練された家具や小物に囲まれ、衣類や雑物でさえ見せ方を楽しむように整理されていました。
好きな家に住み、好きな物に囲まれて暮らすと言う当たり前のことがさりげなくされている印象
つくり手である飯田氏が好ましいと思えるような暮らしぶりをしているのだと敬服しました。

3軒が平屋で敷地条件が恵まれているとはいえ、決して家の大きさ、面積にはこだわらず比較的コンパクトに設計されていました。
素材感はある程度、統一されて流儀があるとはいえ
プランニングから空間構成まで4軒それぞれの変化が彼の遊び後ごろに溢れて、敷地だけでなく、施主を見ての家づくりによるものだと理解しました。
20歳程度も年齢は違いますが、若手から大いに刺激を受けて戻ってきました。


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 『斜め45°の家』

  敷地に斜めに配置されて建物
  採光はどこにも行き届き
  隣地に対してもうまく閉じています。








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 ここで扇垂木を使おうとする発想と
 実現出来る技術が凄い











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 伝統的な手法を使いながらも
 現代的なモダンな内装、素材使いの融合です。











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『くの字の家』
 平屋で左側に小さなガレージがあります。
 ガレージから玄関へのアプローチと
 車が必要な郊外では便利ですね。








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ちょっとわかり難いですが
くの字に折れて敷地に大きく
開いています。











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『Vermeer Ray』
 フェルメールを絵画のように
 柔らかい光を内部にもたらすという
 コンセプトの平屋
 
 まず驚いたのが24mを超える建物の長さ
 ガレージを上手く取りこんで単調に
 ならぬように開口も設けています。
 





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 天井高さは2.1mです。
 もちろん低いとは思いません。











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『ひとつ屋根の家』
これも平屋です。
 











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 南には大きく開かず
 小さな天窓からの光を取り入れています。












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浴室に障子は新鮮でした。
紙はもちろん耐水性のあるワーロンです。


by tanaka-kinoie | 2017-04-22 12:01 | 建築、仕事 | Trackback | Comments(0)

墨田の町工場

隣接する墨田区には小さな町工場が沢山あります。
精密部品の製作、特殊加工の独自の技術でNASAから注文がくるような工場もあると聞くと池井戸潤の下町ロケットを思い出します。
近くとはいえ建築では繋がらず特にご縁もありませんでしたが『わざわ座』の活動でもお世話になっている小泉誠さんからお声掛けを頂き、
金属加工の町工場のファサードの改装を請け負いました。
その『昌栄工業』さんは小泉さんのデザインの琺瑯製品kaicoの生地を製作しています。
深絞り、へら絞りで鉄板を立体的に柔らかな形状に加工していく高度な技術を持つ工場です。
オリジナルのケトルはふるさと納税の返礼品にもなっています。



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改修前です。















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手摺を木板にしてグレーの塗装外壁と
シャッターは深めの藍色
で塗装をしました。



※画像は小泉道具店から拝借

















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琺瑯の看板
この独特の風合いがたまりません。



※画像は小泉道具店から拝借
















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 ふるさと納税の返礼品がダイソン掃除機
 という地域もあると聞きましたがどうにも
 理解ができません。
 スカイツリーのレストランのお食事券も
 あるようですが・・・・
 墨田区の優れた産業から生みだされる逸品
 であるなら納得ができます。
 そんな逸品として昌栄工業さんの製品も
 選ばれていて嬉しくなりました。



 工場内を見学させて頂いて木と金属の
 違いがあれどモノづくりにおいては
 共通の思いが感じられました。
 今や絶滅危惧種と言われる琺瑯製品
 ですがつくり手を知ってKaicoが欲しく
 なりました。


by tanaka-kinoie | 2017-04-12 17:42 | 建築、仕事 | Trackback | Comments(0)

『中里の家』 上棟しました。

北区で工事中の木造3階建ての住宅 『中里の家』 上棟しました。
路地奥にある為に中型の工事車両の搬入が困難な場所ですが高台の静かな住宅街にあります。
斜線制限が厳しく、3階の屋根形状は複雑そのものですがそれが返って面白いフォルムとなっています。
準防火地域の準耐火構造ですが燃え代設計を取り入れたリビングには大径木の梁と柱が現しとなっています。
面積的に長期優良住宅の認定は叶わず、認定低炭素住宅としています。

現場ブログも始まりましたので是非覗いて見てください。



c0019551_2019543.jpgこの路地の突き当りにあります。
c0019551_20194416.jpgレッカーなどの重機は当然入れず
手上げでの作業です。
c0019551_2020453.jpg3階小屋部分の登り梁です。
c0019551_20204396.jpg複雑な小屋組みですが組み上がった瞬間が
一番綺麗な時です。


c0019551_10410152.jpg隠れてしまうのは残念ですが防火被覆の為にこの登り梁を現すことが出来ません。
c0019551_20271951.jpg野地を張るのにも脚力のいる現場でした。屋根足場が無い上棟時は垂直の壁を上がる作業です
c0019551_2027116.jpg内部空間確保の為の急勾配の部分と上部の段勾配の屋根と勾配の違う2つの屋根があります。
c0019551_20273886.jpg野地の開口は天窓扱いとなります。


c0019551_20291874.jpg仕事終いの養生も大切な作業です。
c0019551_2030497.jpg内部のダイナミックな空間



c0019551_20305756.jpg幣串のおかめも複雑で綺麗な架構が組めたことで
微笑んでいるようです。


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c0019551_20312532.jpg隅木と天窓の開口を見上げる
c0019551_20313533.jpg同じ部分ですが下の方に2階の
燃え代化粧梁が見えています。
c0019551_20314353.jpg2階の梁桁
直行する現しの燃え代化粧梁が見えています。


by tanaka-kinoie | 2017-03-20 20:17 | 建築、仕事 | Trackback | Comments(0)