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たためる椅子セミナー

先日OZONEで開催された「たためる椅子」の誕生と吉村順三の家具デザインに参加をしてきました。
講師は設計段階から製作まで関わっている丸谷芳正さん

実は私はたためる椅子の所有歴が20数年あります。(笑)
私物である八ヶ岳音楽堂の為につくられた当初の皮の物と鎌倉女子大用に作られた一回り小ぶりなキャンバス地のsmallの会社で購入して
2脚を所有しています。
この椅子との出会いは1990年発売の雑誌コンフォルト2号にあった低いくらしのための椅子とテーブルの特集でした。
そこにはキャンバス地と皮の物が並び2枚の写真と問い合わせ先として設計工房MandM(丸谷芳正)だけの表記しかありませんでした。
その写真だけでたためる椅子に一目ぼれをしてすぐに丸谷さんの工房に問い合わせの電話をしました。
ご本人が応対されて少し時間をくれればつくりますとのお言葉
どのくらい待ったのかも覚えていませんが数ヶ月してこの椅子が届いたように思います。
当時の価格は確か78,000円
請求書は同封されていたとは思いますが・・・・
見ず知らずのわたくしに一銭も払わないうちにこの椅子が届くと言う事への驚きと感謝もあったと覚えています。
時期は覚えていませんが吉村順三さんの八ヶ岳音楽堂の為に設計されたと言う事を後日知り驚きました。
それだけ先見の明があったと言う事ですね。(笑)
当時はまわりのこの椅子を持っている人もいないし、この椅子の事を知っている人も少なかったと思います。
私物ですが家での評判はなぜかよくなく・・・・・・
もっぱら会社に置いて、竣工撮影用に使っていましたがどんな空間にも似合い、主張するわけでもなく控えめに佇んでいるのですが
写真映えして弊社の施工例写真はもちろん、新建築の掲載時にも数回登場しています。

と、もちろん座り心地は快適です。
座の高さ、角度、皮のたわみ具合もよく
安楽椅子的な要素があって読書にもTV観覧にも転寝によく、ソファーのように寝っころがる事は出来ないにしてもソファーの置くスペースが無いうちには数脚使いがお奨めできます。

丸谷さんとは電話でのお話しで終わっていましたが偶然にもイベントでお会いしてからフェイスブックで繋がってのお付き合いで今回が2回目の対面でした。
セミナーでは吉村先生と中村好文さんとやりとり
この椅子の設計、デザインが完成するまでの逸話や秘話、音楽堂オープンまでに数のある納品を間に合わせる為の不眠不休での
御苦労など貴重なお話を楽しく伺う事が出来ました。


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会場入りが早くて1番だったので写真ありますが
本当は撮影駄目だったようです・・・・汗
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smallと北陸氷見の上質の杉柾目でつくられたたためる椅子
針葉樹ならではの接合部の強度を保つための
ご苦労もあるようですが重さは3割程度軽くなるようです。
国産材の針葉樹を使った家具は増えていると思います。

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こちらもセミナー前で写真はこっそり
丸谷芳正さんと北欧家具での日本の第一人者である
島崎信先生もセミナーに参加されていました。
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皮の椅子は端部が痛んで地の色が出てしまいます。
20数年でもこの程度の痛みなのは会社に置いてあり
残念ながら使用頻度が低いからです。
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左は背面に座のある螺子がありますが初期型にはありません。
この背の枠とヒンジでもある赤樫材とを繋ぎとめる物です。
初期型は無いんだよね! なんて自慢していましたがダボの
接合なので修理は大変だとお聞きしました。汗

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この螺子は堅い赤樫の木に金属加工さながらのタップを
切って留めていると聞いて痺れました。

この背板の裏側に赤樫のヒンジがあります。
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こちらが赤樫のヒンジ
建築の造作などで使われることは少ないと思いますが
鉋の台などで使われている摩耗の少ない堅い材です。

この材料の入手は今や困難なようで在庫があると
聞いては全国を回っているそうです。

セミナーを聞いてますますこの椅子への思いが強くなりました。
もうひとつ杉を使った物も欲しいです。



































by tanaka-kinoie | 2017-12-19 20:17 | 家具 | Trackback | Comments(0)

家具の修理

たまに頼まれる家具の修理
自社の製作した物からそれ以外のものまで
高級品や特殊な物はともかくたいていのものは直します。
古いテーブル天板の削り直しから寸法調整、反りむくり等、割れやひびなどの修理など様々です。
貼物や樹脂製は直せませんが無垢材であれば、家具屋で無くてもなんとか引き受けております。

c0019551_18011077.jpg10年前につくった2100×950の
唐松の大テーブル
この時点では普通ですがその後
暴れて水平なテーブルでは無くなりました。

c0019551_18015633.jpg反りむくりが酷かったので
旗矩で締め付けて調整

c0019551_18020198.jpgスリットを入れてから水で湿らせて
締め付けます。
何とか真っ直ぐになりました。

c0019551_18022610.jpgお子様も独立してここまでの大きさが必要
無くなりました。
テーブルを600mmカットしています。
それでも1500×950と大きめです。


c0019551_20313862.jpg幼稚園で処分される予定であった
楢のテーブル
父兄の方にもらわれていきましたが
天板だけ弊社にてサンダー掛けをして
化粧をしました。
まずは天板を締め付けて隙間の調整

c0019551_20314201.jpgサンダー掛けをして天板を平らに
していきます。

c0019551_20314626.jpgサンダー掛けをすると楢の荒々しい
素地が出てきます。
この後にオイルで仕上げをしました。


c0019551_20431892.jpg先日依頼があったのが炬燵の修理
櫓に接合部が緩すぎてぐらついていました。
40年近く前の物ですが無垢材を手仕事で
組んでいます。


c0019551_20432177.jpg割れ欠けなどもしっかり補修して
がっちり固まりました。


c0019551_20444631.jpgこちらも幼稚園の椅子
楢材で出来ていますが接合部のぐらつき
が酷くて修理依頼がありました。












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座面の段差と隙間も修理

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接合部はがっちりと留まりました。

家具の修理では愛着のある物が
また使い続けられると言うことでの
お届けした時のお客様の笑顔
これが嬉しいですね。


by tanaka-kinoie | 2017-12-14 18:05 | 家具 | Trackback | Comments(0)

大工のつくる家具 3点

会社の下小屋には納品待ちの家具が3点

『松江の家』のダイニングテーブルと桐ダンスの引出しを利用したキャビネット
『雑司ヶ谷の家』の子供机です。

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ダイニングテーブルの注文はよくありますがブラックチェリー材で
つくるのは2回目になります。
人気のある材料ですが『中里の家』でつくったものを気に入っ
て頂いて今回のご注文に致りました。

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置くことが出来るのであれば基本的には大きなテーブルを
お奨めしています。
これも900×1800と大きめのテーブルです。


多用途に使えるので便利です。
今回はダイニングスペースが比較的大きいので真ん中に置くこと
が出来て最大で椅子が5脚使えます。
脚も天板の外側に取り付けているのでスペースが有効に使えます。
椅子の設置もゆったりになります。



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脚と裏桟と天板の納まり
接合部は目透しという隙間が空いているような綺麗に見える
納まりとしています。
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天板の裏側
反り桟と言われる反り止めを入れています。
この写真は『中里の家』でブラックチェリーを使った物



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今回の反り止めは鉄製のチャンネル材を3か所にして
見ました。

まだまだ家具作りは試行錯誤です。
出来る限り様々なご要望に応えるべくチャレンジしています。



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大きなダイニングテーブルの下にあったのは『雑司ヶ谷の家』の
子供机です。

設計当時のお子様はまだベビーカーに乗っていて人見知りが
始まったころでした。
7年前ですのもう小学校の3,4年になっているはずですが
数ある机において弊社に勉強机を注文頂けるのはとても
嬉しい事です。




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勉強机と言う事もあって予算は限られていましたが
在庫のJパネル30mm厚を使った杉の天然木の机です。
大きさは700×1300

座卓を基本としてお使いいただくようですが脚を付け替えれば
机になります。。
杉は柔らかい木材ですがウレタン塗装で表面を少し固めに仕上げ
ています。






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Jパネル3層分の2層を斜めにカットしてシャープに
なるようにデザインをしました。


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長い脚が4本あって脱着が出来ます。

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桐ダンス内の引出をはめ込んだ置き方のキャビネット
オーダーですので自由な寸法に製作可能です。

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by tanaka-kinoie | 2017-10-23 14:30 | 家具 | Trackback | Comments(0)

日暮里の家 テーブル


日暮里の家のテーブルです。
ストック材であった幅接ぎのタモ材でつくりました。
奥行き900mm以上 長さも1800mm以上 たたみ一畳分の大きさはゆうにある大きなもの
定番のデザインですが脚が外側いっぱいにあるので内寸にも余裕があります。

お客様は大き過ぎるのでは無いかと心配をされていましたがYチェアをお使いと聞いていましたので説得をして大きな板をカットすることなくそのままで作りました。
ご不安もあったと思いますが現地で実物を確認をされた時は、とても喜んで頂けてこちらもホッとしました。
大人5人がゆったりと食事が出来ますし、子供の勉強にもよし、少しぐらい散らかしたり、物を置いたままでも問題ないでしょうね。
大きなテーブルは何かと多用途でお使いいただけると思いますのでお奨めします。
天板は杉、桧のJパネル、洋桜、楢なども使えます。
弊社は家具屋では無いので主に家を建ててくださったお客様用にお作りしています。
また家をつくってくださった方にはスペシャルプライスでのご提供をしています。


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by tanaka-kinoie | 2017-03-31 19:45 | 家具 | Trackback | Comments(0)

ブラックチェリー材 テーブルの脚 

弊社で家づくりをされているお客様からご要望の多いテーブルの製作
その家にあった大きさ、素材で自由につくれることや
担当した大工がつくるテーブルは御客様にも喜んで頂けます。
家づくりをしていた方には田中工務店として、お得な価格でのご提供を心掛けています。

天板はJパネル、広葉樹の幅接ぎ材など多種にわたりますが今回はストックのブラックチェリーの幅接ぎ天板に合わせた脚の製作をしています。
針葉樹の脚は容易にありますが広葉樹では60mm角でも無垢材では簡単に見つかりません。
30mm程度の厚みの材を接着して60mm角のテーブル脚用の材をつくる事にしました。


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左側は旗矩で接着中
右側はほぼ完成品
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30mm前後の厚みの板を
こんな感じで圧着しています。
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上のものをカットして角材に仕上げていきます。
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パッと見は2枚の接ぎ合わせには見えません。
オイル塗装をすると杢目のメリハリが出て、少し濃色になり
奥艶のある感じに仕上がります。

こんな感じで時間のある時に家具用の脚の製作をしてます。
ブラックチェリーのテーブルの注文も近々ありそうです。

by tanaka-kinoie | 2017-02-28 22:04 | 家具 | Trackback | Comments(0)

ブラックウォールナット TV台

現在進行中の『八千代の家』
西側の壁に浮いたTV台を製作します。
天板は大判のブラックウォールナットの1枚板
長さが2m 幅が50cm弱の大きさで無地。
数年前から在庫をしていた中の1枚板です。
こんな板が普通に使える工務店は他には無いと思います・・・(笑)
まあ自分が材木好きであるゆえにあても無く仕入れています。
それでも比較的安く仕入れているからこそなせることなのです。
その材をなるべくカットしないで使えるように家具の大きさと材の大きさのバランスを図っています。
まだ3mを超えるものも数枚あるし、その他にも良材が眠っていますので
運と多少なりのご予算があれば? 
お使いいただけると思います。

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ナットらしい重厚な色合い
塗装すればもって目が引き立ってきます。
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by tanaka-kinoie | 2016-12-27 20:55 | 家具 | Trackback | Comments(0)

アンティークの家具

先日、二世帯住宅のお客様の家に伺った際に古いドレッサーを処分すると聞きました。
11年ほどまでの計画当初にお母さまからは母の嫁入り道具で特注で作ったものだと聞きました。
お母さまの、そのお母さま物なので現在の奥様のお婆様がつくられたということ。(ややこしいですが)
80年以上も前につくられて3代にわたって使われたことになります。
戦前でこのモダンなデザインの洋家具で楢材がふんだんに使われているには驚きます。
お嬢様だったらしく上流家庭でこの家具に合った様な暮らしぶりだったのだと想像されます。
様式は良くわかりませんが、どの部分も細かい細工が施されて、引手の金物なども重厚です。
楢の材料も最近の楢ではあまり見掛けない虎斑が多くある杢目です。
思わず引き取り手を探しますので捨てないでとお願いをした次第です。

後日談:SNS等で呼びかけたところ、ものの数分で引き取り手が決まりました。
私の周辺は目利きが多いようです・・・・(笑)

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鏡は回転します。
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天板には楢の特徴である杢目虎斑)が広がります。

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様式はわかりませんが華美では無い
控えめの装飾が施されています。
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両端にある抽斗
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回転する鏡の軸の柱にもナックル的な装飾が
丁寧に施されています。
ここにも楢の美しい虎斑が現れています。
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手の込んだ金物です。

by tanaka-kinoie | 2016-11-14 11:55 | 家具 | Trackback | Comments(0)

大工の手『わざわ座』 クッションスツール

今週の26日から28日まで開催されるジャパンホームショー
大工の手『わざわ座』のブースにて展示される38脚のスツールは全国の工務店の手によるもの
地元にゆかりのある布や素材を使った各々で工夫されたものが展示されます。
お時間ある方は是非お出掛け下さい。
事前申し込みで入場が可能です。

弊社では2脚のスツールを作りましたが座の布は4種類
今回の展示ではどれを使うか迷い中です。

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布の切れ端などリサイクル素材の座布
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帆布のパッチワークの座布
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こんな感じで『わざわ座』の座衆工務店各々の
38脚のクッションスツールが展示されます。
by tanaka-kinoie | 2016-10-24 10:24 | 家具 | Trackback | Comments(0)

新作テーブル

ジャパンホームショーに展示する『わざわ座』の新作テーブルがほぼ完成しました。
塗装を施すことと引出しを入れ込めば完璧です。
さすが小泉誠さんのデザイン 単純な構成ですが上質なテーブルになっています。

今回は中々難度の高いテーブルでしたが、原因はこちらの材料選択にも原因があったと思います。
脚の材料が針葉樹であれば加工も組み立ても容易だったと思いますが弊社のストックである、みずめ(かば桜系材)
の材料を選択したために、この材の硬さに手間取りました。
それでもJパネルの杉とのコントラストがこの材の良さを引き立てています。


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Jパネルとみずめ
塗装を施せばメリハリが出ると思います。
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隙間にはkitokiトレー(引出し)が6ヶ入ります。


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脚が天板より飛び出していることもデザインの
肝ですね。
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みずめ桜同士の接合部
ホゾ差しでくさびで締めています。
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by tanaka-kinoie | 2016-10-15 09:22 | 家具 | Trackback | Comments(0)

わざわ座 クッションスツール

ジャパンホームショーの大工の手「わざわ座」のブースに展示をするクッションスツールとテーブルを作成しています。
クッションスツールは布を巻きますがまだそれについては検討中です。
材料はブラックチェリーの端材でつくりました。

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このスツールの脚であるフレームを
製作中の竹平大工

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塗装前のブラックチェリーは少し赤みを
おびた程度の色合い
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オイル塗装をするとあっというまに深みのある
赤褐色に変わります。
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桜系の広葉樹ならではの色合い
黒いのは布をかぶせる前の下地のクッション材です。


ジャパンホームショーに全国から集まるそれぞれの
クッションスツールを見るのが楽しみです。
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完成形の写真です。


徳島の座衆「山田工務店」さんが
製作した「阿波しじら織+徳島桧」スツールです。

各地の座衆(メンバー)が地元の木材、生地で
製作した物が集まります。

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by tanaka-kinoie | 2016-10-10 13:06 | 家具 | Trackback | Comments(0)